教員情報 | |
イイクラ エリイ
IIKURA ERII 飯倉 江里衣 所属 文学部 国際教養学科 職種 助教 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2020/06 |
形態種別 | 論文 |
招待論文 | 招待あり |
標題 | 龍井3・13独立運動における朝・漢両民族関係を考える |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | コリアン・スタディーズ |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (8),35-46頁 |
概要 | 本稿は、1919年3月13日に中国吉林省延吉道延吉道龍井村(当時)で起きた朝鮮人による龍井3・13独立運動(以下、3・13)において、朝鮮人と漢人がいかなる関係にあったのかを先行研究を整理しながら、①運動の主体、②弾圧の主体の二つに焦点を当てて論じた。3・13の特徴であり最大の悲劇ともいえるのは、示威の現場で中国軍警の発砲により、朝鮮人の死者および死傷者が出たことであった。
3・13が朝・漢両民族による共闘であったかどうかについて、先行研究では評価が定まっていない。しかし本稿では、次の点から、日本の支配政策によって衝突や摩擦を強いられるだけの存在ではない朝・漢両民族の姿が見えるとした。第一に、3・13時には朝鮮の太極旗のみならず、中華民国国旗が掲げられた。第二に、1919年3月以降、龍井を含む「間島」地域において朝鮮独立運動を支持したり、そこに加わった漢人もいた。第三に、中国軍警の中にも朝鮮人独立運動に同情と理解を示した者もいた。 さらに、第一に、中国軍警の発砲には日本官憲からの圧力があったこと、第二に、多くの朝鮮人はそれを見抜いていたことも明らかにした。 |
|