教員情報 | |
キノシタ フミタカ
KINOSHITA FUMITAKA 樹下 文隆 所属 文学部 日本語日本文学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2001/12 |
形態種別 | 論文 |
招待論文 | 招待あり |
標題 | 謡曲《蛙》の構想-詠蛙文芸上の位置付けと金春禅竹作の可能性について- |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 愛文 |
出版社・発行元 | 愛媛大学国語国文学会 |
巻・号・頁 | (37),1-18頁 |
概要 | 近世に至って芭蕉の「古池」句に結実する蛙をめぐる中世的理解について、『古今和歌集』仮名序に由来する「蛙の和歌説話」と詠蛙詩歌の流れを辿ることにより、謡曲≪蛙≫が中世の蛙観をほぼすべて内包し得ており、芭蕉前史として位置づけることを提起した。その過程で、和歌・連歌、禅故事、中世神道、中世太子伝等における蛙のイメージについて論じ、「蛙の文化史論」を構築することも試みた。さらに、≪蛙≫が金春禅竹作である可能性に着目し、禅竹作品の流れの中で、≪蛙≫を植物の精霊を神と一体として描く世阿弥的な能から、植物の精霊自体の内的存在を重視する禅竹作≪定家≫≪杜若≫≪芭蕉≫へ至る過渡的作品として位置づけた。 |
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