教員情報 | |
ホンダ アキコ
HONDA AKIKO 本多 明子 所属 文学部 教育学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/09 |
形態種別 | 論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 構文選択と事象の焦点化
“Syntactic Selection and Focalization” |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | JCSS2021 日本認知科学会 |
掲載区分 | 国内 |
概要 | 本論文では,形式的・意味的に類似している英語のCaused-Motion Construction (使役移動構文,CMC)とVerb-Particle Construction (動詞・不変化詞構文,VPC)が言語獲得初期段階である幼児においても区別して使用されていることを,CHILDESにおける女児Laraの発話記録をもとに示してきた.CMCとVPCはともに位置変化を表すことができるが,身に着けるモノと身体部位が関わる位置の変化を言語化するときには、起点あるいは着点となる身体部位を言語化したCMCではなく,着脱を表すVPCが選択される.この点について,認知言語学,構文文法論の観点から,焦点化と経験的基盤が関係していることを示した.身に着けるモノと身体部位が関わる位置変化において,我々は日常的な経験を通して身に着けるモノとそれが身に着けられる場所を認識している.子どもが,CMCとVPCを選択,使用することができるのは,視覚的,聴覚的な情報を含めた自らの経験に基づく身体を通した思考ができているからである. |
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