教員情報 | |
ニシデ ヨシオ
NISHIDE YOSHIO 西出 良郎 所属 文学部 英語英米文学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2010/12 |
形態種別 | 論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 魚釣りと舟遊び ―『アントニーとクレオパトラの主人公の死に方について』 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 外国文学研究 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (29号),1-25頁 |
概要 | シェイクスピアは『アントニーとクレオパトラ』を書いたとき、特殊なドラマツルギーを用いた。作者は、舞台の上では、政治的責任を放りだし、恋愛にうつつを抜かす愚かな中年男女を喜劇的に「示す」一方で、それとは対極的な、現世を超越した崇高な恋人としての主人公像を描き出す「語り」を劇中の様々な箇所で様々な人物のせりふによって挿入する。「示される」主人公像と「語られる」主人公像の意図的な隔たりは劇前半の喜劇性に寄与するが、劇後半で主人公たちの死が近づくにつれ、「語られる」像と「示される」像の隔たりは、主人公みずからの「語り」により縮められる。終幕では劇前半の喜劇的主人公像は、「語り」に描かれる晴れやかな神話的恋人像に回収されると論じる。 |
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